黒田有さんは、漫才コンビメッセンジャーのボケ担当です。大阪NSC10期生となり、同期のあいはら雅一さんとコンビを組んでいます。大阪漫才の王道、しゃべくり漫才を貫く芸人さんです。

黒田さんの耳たぶが切れているのは、子どものことに貧乏過ぎて家のネズミも食べるものがなく、寝ている黒田さんに耳をかじりにきた…というエピソードは関西人には有名な話ですよね。

大阪府東大阪市出身で、男4人兄弟の末っ子として生まれています。幼少期に両親が離婚し、父親は離婚後も近くに住んでいたそうです。しかし、黒田さんいわく「付き合いは全然なかった」とか。黒田さん母親は一人で、子供4人を育てられました。父親はその後、亡くなられています。

黒田家では、家に借金取りが、家を差し押さえるなど、日常茶飯事だったそうです。

あまりの苦労に、母親が黒田さんを捨てようと連れ出したことが、2回もあるようです。やはり、家族の生活はたいへんで、黒田さんの貧乏エピソードは有名ですよね。

メッセンジャーの漫才スタイルは、王道のしゃべくり漫才で、デビュー当時は2丁目劇場の人気に乗って、アイドル的人気にもなっていた他の若手漫才コンビと比べ、異質な存在でした。そこで、次代のやんちゃ継承者としてクローズアップされていたのが、漫才コンビメッセンジャー黒田さんです。

黒田さんは、大阪府布施北高校を卒業されています。

高校生の時、お金が無いので、修学旅行に行くことを諦めていた黒田さん。クラスメイトがカンパして、修学旅行に行けたというエピソードまでありました。

黒田さんの人柄が現れるエピソードだと思います。

今では、考えられないことだと思いますが、お金を集めて黒田さんと一緒に修学旅行に行きたいと思ってくれる友達がたくさんいたことが、黒田さんの人柄が影響しているのでしょう。

黒田さんは、高校卒業後、学力レベルや家庭の経済状況などの理由から進学するつもりはなかったようです。

卒業後は、料理人になりフグの調理師免許も取得しています。

調理師という仕事を選んだのは、食べるのに困らないようにするためだったそうです。

やはり、小さいころの厳しい生活環境が自分の将来をしっかりと考えるきっかけになっているんでしょう。

黒田さんの経歴についてお話します。高校卒業後、調理師になるために就職をしますが、21歳のときにお笑い芸人を目指します。のちに、吉本総合芸能学院(NSC)に入校し10期生となります。同期には、ジャリズムや水玉れっぷう隊がいます。

やしきたかじんさんに可愛がられ、「ポストたかじん」の呼び声も上がっていた2009年に黒田さんは事件を起こしてしまいす。

知り合いと一緒にガールズバーで泥酔した黒田さん。支払いの際に、25万円を請求され、飲食の内容からアンバランスだと店長に手を出してしまうことに。

この事件がきっかけで、逮捕されてしまいますが幸い被害者とは示談が成立。翌年には、舞台復帰することができました。復帰までには、1年かかりましたが、相方のあいはらさんがその間もテレビに出続けることでメッセンジャーの名前を消さない、黒田さんが戻りやすくなるようにと仕事にまい進していたそうです。