そして高校時代から漫才師を志していた益子卓郎さんは、卒業後は福田薫さんと共に東京の『桜美林大学』に進学すると、大学在学中もアマチュアコンビとして活動したのです。

そんなU字工事は当時、標準語での漫才を目指すものの無意識に出てしまう栃木訛りを悩んでいましたが、憧れの浅草キッド主催のお笑いライブに出演した際、『もっと栃木訛りを出したほうがいい』というアドバイスを受け、方向転換したのです。

そし大学在学中から様々な事務所のオーディションを受けたU字工事は、どこにも受からず苦戦の中、唯一アミー・パークが拾ってくれたため、晴れて2000年に事務所に所属し、正式にU字工事を結成したのです。

しかし結成1年目の芸人としての収入は8000円と非常に少なかったU字工事は、町田市の金属加工工場でアルバイトに励み、暫くは売れない不遇の時期を過ごしたのです。

さらにそれまでは漫才の掴み1分は栃木ネタ、残り3分は全国の田舎ネタを披露していたU字工事ですが、2007年に番組プロデューサーの勧めで栃木ネタ1本に絞ると、2008年のM-1グランプリで決勝に進出しブレイクしたのです。

またU字工事は2011年から漫才協会に入会し浅草東洋館に出演し活躍すると、2017年には入会7年目での異例の真打に昇進したのです。

こうしてU字工事として若い頃から活躍する益子卓郎さんは、過去に『どうもすみません』と言った後に思い切り拳で頬を殴打する“卓ちゃんハンマー”というギャグでも注目を集め、深夜番組のオーディションに受かるほどウケていたのです。

しかし2014年頃に人間ドックを受けた際、医師から『頭に大きな事故か何か起きましたか？』と言われた益子卓郎さんは、卓ちゃんハンマーのせいで頭に水が溜まっていたため、お蔵入りとなってしまったそうです。