東谷義和（ガーシー）は先ほども少し触れましたが、2022年7月にNHK党所属の参議院議員となりました。しかし、参議院議員になった後も日本に帰国せず、一度も国会に出席することはありませんでした。

国会への欠席を続けたことで、東谷義和（ガーシー）には参議院の懲罰委員会で、「議場での陳謝」という処分が下されました。東谷義和（ガーシー）は日本に帰国し陳謝に応じる意向を示しましたが、結局帰国はせず、本会議での陳謝に応じなかったため、2023年3月に最も重い「除名」処分となり議員資格を失いました。

議員資格を失った翌日、著名人ら3人を常習的に脅迫したなどとして東谷義和（ガーシー）に逮捕状が出されました。東谷義和（ガーシー）は、2022年に俳優の綾野剛さんやドワンゴの創業者でKADOKAWAの代表を務める川上量生さん、ジュエリーデザイナーの福谷公男さんらに告訴されたとのこと。警視庁は、複数回にわたって東谷義和（ガーシー）に対し事情聴取に応じるよう求めていましたが応じなかったため、証拠隠滅の恐れがあるとして逮捕状を取ったようです。

その後、外務省が東谷義和（ガーシー）に対し旅券返納命令を出しました。東谷義和（ガーシー）はパスポート（旅券）を紛失したとして在ドバイ日本国総領事館に紛失届などを提出し、そのまま旅券失効となりました。

2023年4月、警視庁がICPO（国際刑事警察機構）を通じて東谷義和（ガーシー）を国際手配しました。同年5月下旬には、警視庁がアラブ首長国連邦に捜査員を派遣し、現地当局に東谷義和（ガーシー）の帰国に向けた協力を要請しました。

2023年6月4日、滞在先のアラブ首長国連邦から帰国した東谷義和（ガーシー）が、成田空港で逮捕されました。彼はアラブ首長国連邦側による事実上の強制送還の措置が取られたとみられており、外出したところを現地当局により連行され帰国便に乗せられたとされています。着の身着のままで帰国し逮捕された東谷義和（ガーシー）ですが、連行時には時折笑顔も見せていました。逮捕後の取り調べでは「犯罪にあたると思っていなかった」「本当のことを世に知らしめただけ」などと語っていたようです。

2023年6月23日に暴力行為等処罰法違反（常習的脅迫）の罪などで東京地検に起訴された東谷義和（ガーシー）は、その翌日に、自身を刑事告訴した俳優らを脅したなどとして、警視庁に証人威迫の疑いで再逮捕されました。2023年2月にSNSで、俳優の綾野剛さんとジュエリーデザイナーの福谷公男さんに対して「裁判に出てくることがタレントとして致命的かというのをよく考えろ」「刑事告訴してきた人間は絶対許さん」などと脅したことが再逮捕につながったとみられています。