そんなハウス加賀谷さんは高校受験では、小論文だけ書いて試験は白紙で出したそうですが、それでも補欠で受かってしまい、やむを得ず『麻布高校』に通ったのです。

しかし高校へ進学しても‟臭い”と言われる幻聴はやまず、耐えられなくなって学校へ行ったふりをして映画館に通うなどしたハウス加賀谷さんは、その後さらに酷くなり外出も不可能になると、皮膚科へ行き「脇が臭いから切り取ってください」と無茶なお願いをして脇の下の皮膚まで切除する手術を受けたのです。

それでも幻聴はやまず、さらに幻覚まで襲ってきたというハウス加賀谷さんは、母親の勧めで思春期精神科を受診し、高校を中退し16歳でグループホームに入所したのです。

こうして16歳でグループホームに入所したハウス加賀谷さんは、その後は高校へ入りなおすこともなく、大学へも進学していません。

そんなハウス加賀谷さんはグループホーム入所中、ビートたけしさんの深夜ラジオ番組のヘビーリスナーになると、芸人に憧れて芸人を志すようになったのです。

そしてグループホーム退所後にオーディション雑誌から応募し、1991年に大川興業に入所したハウス加賀谷さんは、同年にちょうど相方を探していた松本キックさんと意気投合し、お笑いコンビ『松本ハウス』を結成したのです。

その後、90年代後半を代表するお笑い番組『ボキャブラ天国』に出演するようになった松本ハウスは、ハウス加賀谷さんのユニークなキャラと「爆発2秒前」や「汚れなき壊れ屋」というキャッチフレーズで注目を集めたのです。

さらに『電波少年』の「ハウス加賀谷の助っ人シリーズ」に出演したハウス加賀谷さんは、その純朴で真っ直ぐで一生懸命な姿が視聴者にウケ、ブレイクしたのです。

実はハウス加賀谷さんはボキャブラ天国で注目を集めるようになった辺りから、過度のプレッシャーにより薬の量を自身で勝手に調整してしまったことが影響し、再び統合失調症が発症してしまったのです。

そして統合失調症の悪化により入院せざるを得なくなったハウス加賀谷さんは、1999年に活動休止を発表し、しばらく表舞台から消えたのです。